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「まさか自分が」と誰もが思っている

発端は検診での再検査

人生初のMRI検査だ!

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またも結果は持ち越しなのか……

Y先生との出会い

もう一度エコーとMRIをやる

浸潤性小葉癌かも?

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確定診断の日

「いい癌でよかったね」

知識武装して恐怖に立ち向かう

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「まさか自分が」と誰もが思っている

2011年7月12日。乳癌の確定診断がおりたのは東日本大震災のちょうど4ヶ月後だった。
検診で引っかかって精密検査となったものの、なかなか確定出来ず検査を重ね重ねて3ヶ月、予期していたのであまりショックはなかった。むしろ宙ぶらりんの状況を脱することができ、闘う対象がハッキリわかってちょっとホッとしたような気持ちになったことを覚えている。

病気や病状をオープンにすることに抵抗がないわけではない。でも乳癌はいまや16人に1人が罹患する病であり、40代50代女性の死因のトップでもある。かといって「癌=死」というわけではない。乳癌は比較的治療成績の良い癌で、罹る人もたくさんだけど、治っている人たちもたくさんいるのだ。ある種ありふれた病気にすらなりつつある。
乳癌というのは他のがんに比べ、その種類や性質や出来る部位や範囲などとてもバラエティに富んでいる。治療法もバラエティがあり、患者各人の年齢や背景や生活や考え方によって選択の幅も違う。入院中に知り合った方は「その人ひとりひとりで違う闘病記が一冊は書ける」と言っていた。その通りだと思う。何人もの乳癌患者と知り合ったが、誰一人同じ人はいなかった。みんな、それぞれの物語を持っていた。

書き綴ってみようと思ったのは、同病の人たちと慰めあってみようとか、励ましあってみようとか、これから罹患するかもしれない方たちの参考になればとか、そういう立派な使命感からではない。多少はそういう気持ちもあるかもしれないけど……。私自身の気持ちを整理することと忘備録的な意味合いを兼ねて、旅行記を綴る感覚で闘病記を書いてみる気になっただけだ。とはいっても“何もかも投げ打って病と闘う”というほど大袈裟なものではない。私は出来るだけ普段通りに日常生活を送っているし、送ろうとしている。その中の一部に“癌治療”という新しい習慣が割り込んできた──そう考えている。甘く見てはいけないけれど、振り回されてしまってもいけない──そう考えるようにしている。

ちなみに「キャンサー・サバイバー」とは直訳すれば「がん生還者」となる。でも、癌を克服して長期生存するだけの意味ではない。
キャンサー・サバイバーシップとは、がんと向き合って自分の意志でがんとともに生きていこうとする、生存の概念のことだ。だから、告知されて1ヵ月目であるとか、苦しい治療のまっただ中であるとか、治療を終えて10年がたったとか、完全治癒が見込めず余命を数えなくてはならない状態になったとか、そういう段階は関係ない。
私はまだ治療中であり、この先最低10年は定期的な検査が続く身である。当然その間に再発・転移の可能性はあり、気分的に「サバイバー」には成りきれていないような気がする。サバイバーを目指す途上にある、といったところか。この道は、時々ちょっとつらいけど、そんな時は少しだけ立ち止まって、出来る範囲で前を向いて歩いていくつもり。

それからもうひとつ。私の拙い文章に目を留めてくださった方々へ。
がん検診には定期的に行って下さることを、私は強く願っています。また、医療保険やがん保険に加入したり見直しをしたりするなら、必ず健康なうちにしておいて下さいね。がんになってしまったらもう保険には入れません。そして、がん治療にはとてもお金がかかります。

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