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入院の日

手術──辛く長い一夜 その1

手術──辛く長い一夜 その2

“術後ハイ”になる入院生活

とりあえず退院しちゃおう

雑踏が怖い、満員電車が怖い

おっぱいが2倍に腫れてきた!?

ああ、自分の場所に帰ってきたんだ

病理結果に打ちのめされる

感染した!!!!

どんどん変な色と形になってくる

いつまで足踏みしてたらいいのだろう

一歩進んで二歩戻る

二度目の手術は日帰りで

今度こそよくなっていくといいなあ

4ヵ月遅れの再建スタート

どうしてまた腫れてくるの!?

再建は諦めなくちゃならないのかな

「なんとかしてやれなくてごめんな」

三度目は一番悲しい手術だった

痛みより痒みの方がつらいなんて

醜い瘢痕拘縮

自家組織での再建を決意する

前を向いて歩こう


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ああ、自分の場所に帰ってきたんだ

急遽予約外の受診をした翌日、Y先生に診てもらえたことで安心した私は、自宅療養も飽きたことだしと、少しだけ仕事復帰してみることにした。クライアントが私の事務所まで来てくれるというのでランチがてらの打ち合わせをしようということになったのだ。
実はこの時、日本は台風の被害がエラいことになっていたのだが、ちょっとのことだからと大雨の中出てきたのである。打ち合わせは1〜2時間で終わったが、少し原稿整理や雑用をしているうちに雨風はどんどん強くなってきて電車が止まってしまった。こんな時は無理矢理帰ろうとせず事務所に泊まってしまうのだが、今日はそのつもりはなかったので、痛み止めの薬もホルモン剤も持って来ていない。だから、どうしてもどうしても帰りたい。代替輸送のバスが出ているというが、雑踏すら怖い今の私がギュウギュウ詰めのバスに乗れるわけがない。タクシー乗場まで行ってみたがタクシーなんか1台も来なくて人ばかりがたくさんいる。いったん事務所に戻って2時間ほど待機するうちに雨風も弱まり、電車も動き始めたが、押し合いへし合いになることは避けたかったので、念のため夜10時近くまで待って帰宅した。10時間ぶりくらいで痛み止めを飲むことが出来、やれやれだった。

教訓*薬は必ず1〜2日分は携帯しておかなくてはいけない。

23〜25日は9月になって2度目の三連休だ。中日の24日は気温こそ29℃もあったけれど、空が澄んで高く秋の気配がした。
乳房の腫れは少しずつ引いている。痛みも薄紙を剥ぐように弱まってはきている。エキスパンダーという異物が入ってるわけだから、痛みも滲出液の量も多めなのは仕方ないのだろうか。激痛ではないけれど、ずっと痛み止めの服用は続けている。大丈夫かなと思って薬の回数を間引いてみると、やっぱり痛いのだ。連休明けの外来予約は形成にも取ってあるけど、こんな調子じゃ水の注入はまた先送りになっちゃうんだろうなあ……。

願うほど捗々しくない治癒状況ではあるけれど、心境の方には思いがけない感慨があった。台風で帰りそびれかけた日から一日休んで、翌日翌々日と事務所で仕事をしてみたのだが、なんだか仕事するのが嬉しいっていうか楽しいっていうか──不思議な幸福感に包まれたのだ。「ああ、自分の場所にちゃんと帰ってきたんだ」っていう気持ちだった。
私はフリーランスの自営業だから、1ヶ月以上仕事がなかったり、3週間くらい長期旅行で休んだりということは、これまでだってあったわけだ。今回の手術で仕事しなかったブランクは2週間ちょっとでしかないのだが、休んだ長さの問題ではないようだ。「大丈夫だよ安全だよ」とどれだけ言われていても、全身麻酔の手術にのぞむということはいくばくかの覚悟を持つことである。戻ってこられない場合もあるのだ、という──
手術室で麻酔から覚めた時、翌日自分の足で立って歩いた時、退院した時、それぞれのシーンで「生還した」という思いはあったけれど、一番強く実感したのが仕事復帰──私の場合は自分の仕事場でパソコンに向かってチマチマと作業をすること──だったとは……。
こうして日常に戻ろうとする行為は、きっと身体も快復に向かわせてくれるのだ。でも適度にしなくちゃ。
とりあえず自転車通勤はしばらくお預けだな。来週あたりからスポーツジムでウォーキングでも始めようと思ってたが、もうちょっと様子見た方がよさそうだ。

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