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一日でも早く皮膚状態をよくしなきゃ

個人差があるけれど、分断された血流や神経が戻るには数年規模の長い時間がかかる。癒着して硬くなった内部の傷も多少は柔らかくなってはいくのだろうけど、それも長い長い時間がかかるだろう。どちらも不可逆的なもので手術前の状態に100%は戻らないけれど、出来る限りは復活させたいし、復活までの時間だって出来るだけ早めたい。そのためには、皮膚の血行やリンパの流れを良くしていかなくてはならない。

ということで、術後4ヶ月経ったあたりから、10年来のおつきあいの鍼灸院でテルミーという温熱療法を始めた。

30代後半までの私は長年の座業と細密作業により、肩こり、腰痛、筋脱力症に腱鞘炎とコリや痛みで全身てんこ盛り。加えて慢性運動不足。そんな生活がたたって、40歳にしてとんでもなくタチの悪い四十肩を発症した。きっかけは、ちょっと仕事で根を詰めてしまっただけ。翌日から、背中から肩から腕にかけての鈍痛、指先にまで痺れが出て、痛みで眠れない日が幾晩も続いた。「肩こりは職業病。頑張って働いた証」くらいに思っていた私だが、それも程度問題と思い知った。「私、酷い肩こりでぇ。治らないんですぅ」などと言えてるレベルなんて甘い甘い。肩こりがすごいことなんて自慢にもなんにもならない。
余談だが、今回の乳房再建手術で “それまで経験した一番の痛み” を上書き更新したけれど、この四十肩の痛みは栄えある1位をそれまでキープしていたのだ。肩こり慣れした私が音をあげる痛みだったわけ。そうだなあ、思い返してみると最初の乳癌手術も痛かったけど、1位更新はしない程度だった。
ミルフィーユのように十重二十重に長年蓄積された頑固なコリを、先生は半年以上かけて丁寧にほぐしてくれた。同時にスポーツジム通いも始めて常に運動を心がけ、身体のコリは重ねずにすぐほぐすようになったのも、この超激痛四十肩がきっかけ。乳癌と同じくある意味 “一病息災” ではある。以来2〜3ヶ月ごとに通っては、鍼や灸、吸玉吸引などで全身の血流状態を整えてもらっている。

私がこの鍼灸院に通い続けているのは、治療内容の良さもむろんのこと、先生が東洋医学至上主義の西洋医学否定論者ではないからだ。鍼灸治療にありがちな宗教じみた物言いもないし、変な精神世界に傾倒したりもしていない。外科治療や化学療法などの必要性はきちんと肯定している上で、別ルートから身体の健康を整えるという考えと使命感を持っているからだ。

施術してもらっているテルミーとは、早い話がお灸によるマッサージで、温熱と摩擦の刺激によって血行やリンパの流れをよくして自然治癒力に働きかけるというもの。サインペンくらいの太さの金属の筒に火をつけたもぐさを入れて、強弱をつけて皮膚表面をなでこするのだが、お灸のように熱くはなくほんのり温かい。金属棒の先端には穴が開いていて、柔らかなもぐさの煙が香り、こすり始めはちょっと痛いもののだんだんほぐれていく感じが心地よいのだ。

ところが、普通の皮膚の緊張によるコリならば「痛い」→「痛気持ちいい」→「温かく軽くなってスッキリ」なわけだが、今の背中の皮膚状態はそういう経緯とはほど遠かった。施術棒でこするなんてとんでもなく、撫でるのすら堪えがたく、触れるだけでピリピリと嫌な感覚が走って耐えられない。思わず「やめてええええ、触らないでええええええ」と絶叫しながら身をよじるしかない “嫌〜〜〜な感触” だった。腰回りのウエストの下あたりが、特に酷い。脂肪をたくさん取って来た部分で、皮膚表面には目に見える傷はない。にもかかわらず、筋肉を切り取ってきたり、ばっさり縫い目があったり、壊死した皮膚が真皮ごとざっくりえぐれていたり……といった部分よりよっぽど痛いのだ。棒を近づけて煙で燻すのがやっと。温熱感もまるで感じない。
脂肪吸引手術にトラブルや後遺症が多いというのも頷ける。安直に吸引とか脂肪切除とかしちゃいけないよと声を大にして言いたい。

6月7月は10日おきくらいに、8月からは3〜4週間おきに通って、外堀から包囲攻めするように少しずつ不可侵範囲を狭めていってもらいながら施術を続けた。形成外科から大量処方してもらったヒルドイドクリームも毎日たっぷり塗って保湿と細胞レベルの血行促進に努めている。とにかく根気と時間が必要なのだ。
あっ、財力も必要かも。この鍼灸院の施術は1時間8000円で、お得意さんの私はいつも10分か15分延長サービスしてもらえるけど、回数が重なればお財布にもジワジワこたえてくる。

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