無彩色系の色 -その1-

黒(くろ)

 
R0:G0:B0
#000000
C100:M100:Y100:K100

あらゆる波長にわたる可視光線を吸収する物体の色の総称。何やら難しいですが…。完全な黒というものは現実には存在しません。パソコン上での色データの数値は「漆黒」と同じになってしまいましたが、漆黒は艶のある黒です。残念ながら、パソコンだけでは質感の違いまでも数値にすることは不可能なのです。
語源を暗(クラ)とする説が一番多いですが…。「死」や「不幸」、「不純」「犯罪」などのイメージを持ちます。

白(しろ)

 
R255:G255:B255
#FFFFFF
C0:M0:Y0:K0

こちらは逆に、あらゆる波長にわたる可視光線を反射する物体の色の総称。勿論、完全な白というものも現実には存在しません。古今東西、「清潔」「清純」「潔白」などのイメージを持つ色です。

「降る雪の之路(しろ)髪までに大君に仕へまつれば貴くもあるか」
──橘諸兄 万葉集・一七・三九二二(平安初期)

「黄色い 納屋や、白の倉、水車のみえる 彼方まで、ながれ ながれて ゆくなるか」
──中原中也 在りし日の歌(1938)

乳白(にゅうはく)

 
R249:G251:B249
#F9FBF9
C3:M0:Y3:K0

乳汁のような不透明な白色。英名でのmilk(ミルク)は若干黄味を帯びています。

「窓の外を見た。濃い乳白色の霧の厚い層の向こうに、しそかな薔薇色の明るみがあり」
──大江健三郎 芽むしり仔撃ち(1958)

「天才が持つと称せられるあの青色をさへ帯びた乳白色の皮膚」
──有島武郎 或る女(1919)

墨色(すみいろ)

 
R4:G4:B4
#040404
C63:M52:Y51:K95

書画で使う墨の色。若干ではありますが、唐墨は青っぽく、和墨は赤茶っぽい色合いを持っています。

「かくて自らは憂き世を厭ひ、髪剃り、すみの衣に身をやつし」
──仮名草子・恨の介・上(1609)

赤墨色(あかすみいろ)

 
R35:G0:B0
#230000
C57:M57:Y52:K87

赤みの入った墨色。日本の墨はこの色に近いですね。

青墨色(あおすみいろ)

 
R0:G15:B35
#000F23
C66:M53:Y46:K85

青みのある墨色。唐墨の色。

薄墨色(うすずみいろ)

 
R109:G109:B109
#6D6D6D
C53:M42:Y40:K27

墨色の薄い色。喪服や死亡を知らせる手紙の文字などに使いました。ちなみに、「薄墨衣」は喪服のことを指しますが、「薄墨紙」とは反古紙を漉きかえした紙のことで、喪とは無関係です。

「ただ、角帽子の縫物を略して、年寄しく、濁らかして着べし。衣なども、うすずみなんどに染めて着べし」
──申楽談儀・能の色どり(1430)

紫黒色(しこくしょく)

 

R0:G1:B50

#000132

C67:M56:Y40:K82

紫がかった黒。

「取り出した虫は〜(略)〜紫黒色の肌がはち切れさうに肥って居て」
──寺田寅彦 蓑虫と蜘蛛(1921)

漆黒(しっこく)

 
R0:G0:B0
#000000
C62:M52:Y51:K100

黒漆を縫ったような黒くて艶のある色。真っ黒という意味でも使います。

「けれども其の一重瞼の中に輝く瞳子(ひとみ)は漆黒であった」
──夏目漱石 明暗(1916)

「死なうと思ひました。〜(略)〜前方の森がいやにひっそりして、漆黒に見えて」
──太宰治 トカトントン(1947)

消炭色(けしずみいろ)

 
R28:G28:B28
#1C1C1C
C63:M52:Y51:K80

炭火の消し炭の色。昔の日本人にとって消し炭はごくごく日常的に目にする色だったのでしょう。英名のcharcoal gray(チャコールグレイ)はもう若干青みを帯びています。

「胴中にただ一葉、消炭色の中に取り残された緑が見える」
──夏目漱石 永日小品・行列(1909)

素鼠(すねず)

 

R143:G143:B143

#8F8F8F
C45:M34:Y33:K12

伝統色名では全般的にグレイ系統に鼠(ねず)の文字を用います。「素」は混じり気のないという意味ですから、この色は純粋な中明度のグレイということになります。

銀鼠(ぎんねず)

 
R182:G182:B182
#B6B6B6
C32:M23:Y22:K3

銀は古くから「しろがね」と呼ばれたように白の範疇に入れられています。白に近い鼠色。英名のsilver gray(シルバーグレイ)もほぼ同色です。

「こんもりした邸内の植ゑこみの青葉の隙から破風型の日本館の瓦が銀鼠色に輝き」
──谷崎潤一郎 少年(1911)

鼠色(ねずみいろ・ねずいろ)

 
R137:G129:B129
#898181
C45:M39:Y36:K16

ネズミの体毛の色。

「帯は夜目に立やうに鼠色に左巻を五色にと」
──浮世草子・好色一代女・六・三(1686)

「不図空を仰いで見ると、鼠色の綿雲満天に渦まき」
──徳富蘆花 思出の記(1901)

灰色(はいいろ)

 
R120:G105:B91
#78695B
C31:M36:Y42:K42

灰のような薄黒い色。現在では英名のgrayの訳のように使われています。実際JIS規格でも白と黒の中間明度の無彩色を灰色と定義づけてもいますが、伝統的な呼び方では灰色は文字通り「灰」の色でした。かすかに黄茶を帯びたグレイです。陰気で寂しい感じ、無味乾燥な感じ、白とも黒ともつかない曖昧さの表現などにも使われますね。

灰色でない日には、幾分の快楽があったと云っても好い」
─森鴎外 灰燼(1912)

「硝子戸は埃に塗れて灰色に汚くよごれて」
─田山花袋 田舎教師(1909)

灰汁色(あくいろ)

 
R123:G98:B90
#7B625A
C29:M44:Y39:K42

灰を水につけて出来た上澄みの水(灰汁)の色。やはり黄茶を帯びたグレイです。灰汁は草木染めの媒染として古くから使われてきました。英名でのash gray(アシュグレイ)がこれに近い色です。

灰白(はいじろ)灰白色(かいはくしょく)

 

R248:G244:B231

#F8F4E7

C3:M4:Y10:K0

灰色がかった若干黄味の白。英名ではfrosty white(フロスティホワイト。霧のような白)、pearl white(パールホワイト。真珠のような白)が近いですが、微妙に異なります。

「熟々主人の容貌を視るに七十許の高齢にて頭髪鬢髭共に灰白色にして」
──矢野龍渓 経国美談(1883)

「空は灰白色に晴れていた」
──五木寛之 鳩を撃つ(1970)

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