鈍色(にびいろ・にぶいろ)
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R60:G51:B46
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#3C332E |
C54:M54:Y56:K63 |
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濃い鼠色。鈍色の名は古くからありますが、その語源は諸説あってはっきりとはしません。喪服に用いられた色でもあります。かすかに緑味や黄味を持っていてニュートラルなグレイではありません。
「やがて服ぬぐに、にびいろのものども、あふぎまではらへなどするほどに」
──蜻蛉・上(10世紀中)
「にぶ色のふたつぎぬうちかづき」
──平家物語・十一・先帝身投(1200年前後)
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青鈍色(あおにびいろ)
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R43:G50:B54 |
#2B3236 |
C69:M50:Y46:K63 |
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青味を帯びた灰色。浅葱色に青味の混じった色を指すこともあります。尼さんなどが用いる色で、凶事や仏教関係の服飾によく見られた色です。
「経、仏の飾り、はかなくしたる閼伽(あか)の具などもをかしげに、〜(略)〜あをにびの几帳、心ばへをかしきに」
──源氏物語・初音(11世紀初)
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薄鈍色(うすにびいろ)
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R125:G121:B119 |
#7D7977 |
C9:M9:Y10:K55 |
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鈍色の薄い色。喪服や僧服などに使われました。
「うすにびのはりあはせの御ぞたてまつりて」
──宇津保・国譲上(10世紀)
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灰桜(はいざくら)
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R217:G189:B181 |
#D9BDB5 |
C16:M27:Y22:K2 |
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桜色の灰みがかった明度の高いソフトな色。明度が低くなると桜鼠(さくらねず)と呼びます。
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滅赤(けしあか)
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R130:G89:B96 |
#825960 |
C37:M59:Y38:K30 |
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赤みのずっと弱い灰みがかった赤。伝統色名では色味の弱まった色に、錆(さび)鈍(にぶ)滅(けし)などの形容詞がつくものが多くあります。
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鳩羽色(はとばいろ)
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R78:G56:B93 |
#4E385D |
C65:Y70:Y17:K40 |
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土鳩の羽毛の色のような暗い灰紫。もっと彩度が低くなった色は鳩羽鼠。
「鹿の子模様の鳩羽色なるを来たり」
──島崎藤村 落梅集・七曜のすさび(1901)
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鳩羽鼠(はとばねず)
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R76:G61:B87 |
#4C3D57 |
C60:M61:Y22:K47 |
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鳩羽色よりもさらに彩度の低い色。かすかに紫がかった灰色。
「衣裳引抜き、鳩羽鼠、好みのこしらへになり」歌舞伎・能中富清御神楽(1869)
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浅葱鼠(あさぎねず)
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R151:G171:B172 |
#97ABAC |
C44:M21:Y27:K5 |
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わずかに浅葱がかった灰色。錆浅葱(さびあさぎ)よりさらに彩度の低い色です。曇天の空の色に近いかもしれません。
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