赤系の色 -その5-

スカーレット Scarlet(英) エカルラート Écarlate(仏)

 
R225:G42:B38
#E12A26
C0:M93:Y96:K0

輝くような鮮やかな赤。英語の色名としては10〜11世紀頃から知られていた古いもので、中世ラテン語のスカラトゥムに由来されています。枢機卿職の象徴である高貴な色とされていますが、姦通や淫婦などの罪を象徴する言葉でもあります。和訳では「緋色」とされますが、日本の緋色は元来茜染め(後年、ベニバナやウコン、合成染料などの鮮やかな赤全般を広く含むようになった)であり、スカーレットはコチニールという貝殻虫から抽出した黄味の赤です。

シグナルレッド Signal Red(英)

 
R225:G7:B65
#E10741
C0:M97:Y70:K0

停止信号に用いられる、彩度の高い鮮やかな赤。1902年に英語の色名として登場しました。むろん、交通整理が必要となった産業革命以降のことです。数ある色の中で、赤だけは視野の中で小さくとも認識出来る特性があり、遠くからでも識別しなくてはならないものには優先的に赤が選ばれています。自動車のテールランプや航空標識が赤いのもそのためです。

ファイアレッド Fire Red(英) フー Feu(仏)

 
R230:G66:B47
#E6422F
C0:M85:Y89:K0

火のような赤。生き生きとした燃焼の輝きや、熱のあるエネルギーをも表わす。火や炎の色は、染料や顔料で複製できないので、あくまで燃え盛る火の印象の色ということです。日本でも緋色の語源が「火色」とされていますが、緋色に比べ黄味のあるオレンジに近い赤です。

バーミリオン Vermilion(英)

 
R229:G77:B54
#E54D36
C0:M83:Y83:K0

朱色。日本や、特に中国では朱色は歴史的にとても重要な意味を持ちますが、西洋ではさほどではありません。鉱物顔料としての歴史は古く、硫化水銀の原鉱の色cinnabar(シンナバー)が起源で、9世紀の錬金術師が発見したとされています。1598年には、硫化水銀より安上がりな物質からバーミリオンが作られるようになりました。日本の朱よりやや黄味があります。

ポピーレッド Poppy Red(英) コクリコー Coquelicot(仏)

 
R197:G13:B0
#C50D00
C15:M90:Y100:K4

ポピー(ひなげし)の花のような赤。イギリスでは麦畑の間に自生する、かなりありふれた花です。また、フランスでもやはり畑に自生し、フランス人の好む色でもあります。ポピーは、薄い花弁が繊細かつ妖艶でもあることから、日本では古代中国の美女を連想し、虞美人草(ぐびじんそう)などと呼びました。

ポンペイアンレッド Pompeian Red(英)

 
R193:G56:B49
#C13831
C16:M89:Y87:K4

紀元79年、ヴェスビオ火山の噴火により埋没したイタリアの古代都市ポンペイ。18世紀以降になって発掘された貴族の邸宅跡の壁画に使われていた赤。この色名が登場したのは1882年、メトロポリタン美術館に復元されたフレスコ画から取られています。むろん、当時の色ではないですが、特に鮮明な部分の赤を取ったそうです。

ブラッドレッド Blood Red(英) ルージュ・サン Rouge Sang(仏)

 
R144:G2:B4
#900204
C26:M92:Y100:K26

血の赤。濃厚な紫がかった赤色で、西洋の画家が好んで使う赤のひとつです。

オックスブラッド Oxblood(英)

 
R89:G3:B34
#590322
C30:M100:Y62:K57

雄牛の血を意味する暗い赤。日本語の赤は「明し(あかし)」に由来され、日や火と関係が深いですが、多くの国では赤い色は血と関連づけられることが多いようです。西洋では家畜の血を門に塗って魔よけとしたそうで、その名残りの色名かもしれません。家畜を飼い肉食をしてきた民族の色名には、日本人の想像できない生々しいものがあります。オックスハート(牛の心臓の色)、オックスゴール(牛の胆汁の色)などもあるようです。

カーディナル Cardinal(英)

 
R136:G30:B56
#881E38
C12:M90:Y50:K42

カーディナル(枢機卿)とは、カトリック教会で教皇に次ぐ高位の教職のことで、常に着用している帽子と法衣の赤。枢機卿の帽子をスカーレット・ハットといい、地位の象徴としてスカーレットを用いますが、色名としてはスカーレットとカーディナルは別のものです。英語の色名に登場したのは1698年ですが、ずっと古くからローマ教皇庁の象徴として知られていました。

ピマン Pimento(仏)

 

R190:G34:B57

#BE2239

C17:M95:Y78:K5

ピーマンの赤い色。日本の認識ではピーマンは緑色が主流で、赤いものは「赤ピーマン」ですが、フランスでは緑より赤の方が一般的なようです。生の実の色よりは、加熱したくすんだ色を指すようです。花や実の色をつける場合、日本では野生そのままの色を使うことが多いですが、フランスでは「焦げたパンの色」「茹でた海老の色」など調理後の色を使うようです。文化や感性の違いが感じられて面白いですね。

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