イタリア Italy -part1-

Venezia - ヴェネチア

知らぬ人はおそらくいない、世界に名だたる水の迷宮都市。
車のないこの街は、警察も消防も郵便もごみ回収も、すべてが船でやって来る。
古くから商人たちを集めた活気あふれた街は、今は世界各地の観光客を惹きつけ賑わう。


リアルト橋(313×210mm)

街の中心を逆S字の形に横切る大運河にかかる橋は、わずかに3つ。その真ん中、幅が一番狭くなるところにアーチ型の白い大理石のリアルト橋は架かっています。回廊風の橋の上はショッピングアーケード。橋の上にも周辺にも人々がたくさん、運河を行き交う船もたくさん。

リアルト橋から望むカナル・グランデ(257×196mm)

特異な水上都市ヴェネツィアは「海の町」なので、意外にカモメがたくさんいて、運河近くや魚市場周辺を我が物顔で過ごしています。カナル・グランデに架かる橋の中でたぶん一番有名なリアルト橋の周辺は、まるで渋谷のスクランブル交差点並みの大混雑です。橋の上はSNSに載せる写真を撮ろうとする人たちで渋滞してますが、カモメはまったく意に介さない様子でした。

黄昏(229×153mm)

ヴェネチア誕生の瞬間から、人々の交通手段はゴンドラでした。かつて10000艇以上あったゴンドラも、今は観光用の500艇のみ。優雅に滑るゴンドラは、この街の風景にはなくてはならない小道具です。

カ・ドーロのバルコニーから
(227×149mm)


カナル・グランデに面した歴史的建造物の中でも特に美しい部類に入るというカ・ドーロ Ca’ d’Oro──すなわち「黄金の館」。大運河を巡る船上から外観を目にしていただけでしたが、ようやく今は美術館になっている内部に入りました。運河に面したバルコニーからは、連続するアーチの装飾と運河越しの景色が望めます。

水の都─マッジョーレ島を望む
(224×145mm)


サン・マルコ広場対岸のサン・ジョルジュ・マッジョーレ島は、まるで水面に浮かんでいるようで、「水辺の貴婦人」とも称されます。運河に揺蕩うゴンドラと合わせて、紛うことなきヴェネチアの代表的風景のひとつです。

ブラーノの家並(316×224mm)

ヴェネツィア本島から船で45分、こじんまりとした小さな漁村のブラーノ島は、カラフルな家が並ぶ絵になる場所です。各棟ごとに鮮やかな色で塗り分けられているのは、漁師が霧深い冬でも島と自宅に戻れるようにとのことから。本来は静かな漁村だった島は、SNS映えスポットとして世界的に大人気。色見本のような街並はてんでんばらばらのようでいて実はきちんと規則性があります。そのために、ランダムのようであって不思議に心地いい統一感があるのです。カーテンの色、洗濯物の色や干し方、植木鉢の花の色……全部計算されているのかもしれません。

ブラーノの路地裏にて
(146×214mm)


SNS映えスポットとして大人気のブラーノ島。大部分の観光客はショップや飲食店が並ぶ運河沿いに集まっていますが、ちょっと奥まった普通の生活区も家々は鮮やかな色に塗られていて、このあたりはやや静かです。毎日毎日毎日たくさんの観光客が大量に押し寄せては、家の周りをうろうろしてはあまつさえパシャパシャ写真撮っていくんだから、普通に静かに暮らしていたい人には迷惑な話ではありますよね。


Firenze - フィレンツェ

「花の都」という意味の名前を持つ古都。
たくさんの天才たちが、この街を愛して、この街に住んで、
この街でルネサンスという文化の花束を完成させた。
百花繚乱── 一本一本の花々はどれも色鮮やかです。


フィレンツェの夜(215×254mm)

ミケランジェロに「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂より美しいものは造れません」とまで言わせたというフィレンツェのシンボル。闇の中にその優美な姿を浮かび上がらせていました。満月を描いたのは私の演出。

花の大聖堂-2-(145×210mm

赤・白・緑の大理石で彩られた、この流麗な建造物の景を自分のテーマにしてみたくて、もう1枚。前に描いてから2年。だいぶ作風も変化してきたようです。

花の大聖堂-1-(190×144mm)

ドゥーモ前の広場はびっくりするほど小さいです。路地の角を曲がると、突然「出現する」といった感じにドゥーモはそこにありました。鐘楼の上から見た町並みはどの方向にも朱い屋根が続いていました。大聖堂のクーポラも同じ朱でした。

ヴェッキオ宮殿(138×196mm)

フィレンツェ共和国の政庁舎として使われ、現在も市庁舎として使われています。ダ・ヴィンチとミケランジェロが競作した500人広間は、あまりにもあまりにも圧倒的。

サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂
(195×148mm)


トスカーナ地方の特色だという、白と深緑の石を配置した外壁がとても綺麗です。必見と言われる「緑の回廊」は、聖堂をいったん出て脇の美術館の入り口からでないと入れません。ちょっとわかりにくいので、入りそびれてしまう人も多いようです。

ポンテ・ヴェッキオ(205×126mm)

アルノ河にかかるポンテ・ヴェッキオ。ヴェッキオ宮殿からウフィッツィ美術館、ピッティ美術館とを繋ぐこの橋は、この街で一番芸術的な散歩道だと思います。河に向いたアーチにはメディチ家の紋章がありました。


Roma - ローマ

私が生まれて初めて足を踏み入れたヨーロッパの地が、ここローマ。
映画「ローマの休日」に無条件に憧れていて、
一番最初に訪れるのはここだとかたくなに決めていたのだ。


ヴァチカン遠望-ウンベルト橋上から-(177×172mm)

テヴェレ川にかかるウンベルト橋から西を眺めると、彫像で飾られたサンタンジェロ橋の向こうにヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂のクーポラが見えます。ここからヴァチカンまでのアプローチはとてもドラマチックです。

ブーゲンビリアの咲く教会
(152×222mm)


ローマの下町地区トラステヴェレ。トラムの走る大通りをはさんで西側には飲食店も多く人が集まるけれど、東側は静かな居住エリアでした。ランドマークになるものがなく迷っていると、縦一列に並んでしずしずと歩く7〜8人の修道女たちに出逢い、彼女たちについて歩いてサンタ・チチェリア・トラステヴェレ聖堂に辿り着けました。塀囲いされた前庭には溢れんばかりに咲き誇るブーゲンビリア。

スペイン階段(190×148mm)

アン王女のようにジェラートをなめながらこの階段を降りるのだと、まっさきに向かったスペイン広場。トリニタ・ディ・モンティ教会へ続く階段は満開のツツジで埋まっていました。肝心のジェラートですが、世界中の観光客が「まねっこアン王女」をするため、スペイン階段での飲食は禁止なんだそうです。残念、みんな同じこと考えるのね。

フォロ・ロマーノ(195×148mm)

7つの丘に囲まれた、古代ローマの中心だったというフォロ・ロマーノ。ローマをローマたらしめている古代遺跡です。2500年以上もの昔、ここには神殿や公会堂や市場が並んでいたんですね。足下に何気なくころがっている石のかけらも、かつては建物の一部だったということかしら。

ポポロ広場の双児教会(195×142mm)

北からのローマ巡礼の入口ポポロ門を背にしてポポロ広場に立つと、双児の教会が並んでいます。真ん中をまっすぐのびるコルソ通りは、ブランド店がズラリと軒を連ねています。もしかしてローマで一番日本人の人口密度が高いのでは?

ヴェネツィア広場(195×124mm)

コルソ通りのつきあたりはヴィットリオ・エマヌエーレ二世の記念堂のあるヴェネツィア広場。このあたりは車が四方八方から入り交じり、正面からじっくり眺めるのは結構至難の技です。交通整理のお巡りさんがいましたが、ただ立ってるだけなような……?

カンピドリオの丘(187×119mm)

カンピドリオの丘はローマの7つの丘の中で一番神聖な場所だったそうです。ミケランジェロが構想したという幾何学模様の広場に立って階段を見上げました。


Milano - ミラノ

アルプスの麓、ミラノはイタリア一活力に満ちた都市だと思う。
最先端のデザインを生みながら、それでいて
100年前そのままのような街並がそこかしこにある。
100年前そのままのカフェで人々は議論して恋をしてカプチーノを啜るのだろう。


ミラノのドゥーモ(210×120mm)

ミラノの象徴ドゥーモは、文字どおりミラノの中心にあります。ゴシックの尖塔が青空に突き刺さるよう。荘厳であり、軽やかな躍動も感じます。聖堂の裏側に、屋根に登るエレベーターの入り口がひっそりとありました。尖塔の隙間から覗いたドゥーモ広場にはたくさんの人々とたくさんの鳩たちがいました。

スフォルツァ城(140×188mm)

地下鉄駅を出ると、ロータリーの向こうにスフォルツァ城が燦然とありました。塔をくぐって城壁に囲まれた中庭に立てば、空想は拡がるばかりです。栄枯盛衰の夢のあと……

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