旅雀素描帖

イタリア Italy

Tivoli - ティボリ

ローマの地下鉄終点駅からバスで約50分、
丘陵地帯にあるティボリは、古代ローマ時代から皇帝や貴族の別荘地。
豊かな水と緑の中に点在する3つの優雅なヴィラ(別荘)は、つい最近世界遺産となりました。

ヴィラ・デステ
ヴィラ・デステ(152×221mm)
エステ家出身の枢機卿イッポリート・デステが、失脚して隠遁する際、建造したヴィラ・デステは贅を尽くした噴水庭園。元々の修道院を改築したもので、回廊を下っていくと、趣向を凝らしたさまざまな噴水で彩られる庭園が拡がります。訪れた季節は秋。黄葉した木々は美しかったのですが、噴水にはやはり、夏の濃い緑の方がいっそう似合うように感じます。
糸杉の小径
糸杉の小径(150×218mm)
ヴィラ・アドリアーナは、ティボリの中心から5kmほど離れています。ローマに戻る市バスのバス停近く、糸杉の立ち並ぶ農家の門がありました。多分、門です。番地のプレートと表札がありましたから…
ヴィラ・アドリアーナ
ヴィラ・アドリアーナ(221×154mm)
ハドリアヌス皇帝が、視察旅行で旅した名所を再現したというヴィラ・アドリアーナ。彼の死後、徐々に忘れ去られ、盗堀や破壊で荒れ果てたこの別荘は、1800年もたった現在、ようやく彼の夢見た世界を見せてくれました。まだまだ発掘途中とのこと。エジプトの神殿を模したというカノプスは庭園の一番奥、彫刻群と池の対比が静かな美しさです。

Assisi - アッシジ

「イタリアの緑のハート」ウンブリア州。
緑あふれる豊かな自然の中に、聖フランチェスコが生まれ、
彼を慕って巡礼に訪れる人々の絶えない小さな街アッシジはひっそりとあります。
1997年の地震による大被害からも、復興は進み、教会などはほぼ修復は終わっていました。
これから新しい世紀を刻む建物や街にエールを送りたい…

ホテル・ジオット
ホテル・ジオット(207×148mm)
アッシジで宿泊したホテル・ジオット前の展望台から。
折しも季節は秋。城壁や折り重なる家々の屋根、それを縁取る緑と黄色に色付いた大地は、絵本の世界のよう。ぜひ最低2泊して、穏やかな夕暮れや静かな朝の雰囲気をゆったりと味わいたい街です。
アッシジの街角
アッシジの街角(143×204mm)
本当に清潔な雰囲気の街です。ゴミなどが少ないという意味でなく(実際少ない)、流れる空気事体が清冽でした。建物は、地域特産のほんのりバラ色がかった白茶の石で築かれ、曲がりくねった細い路地や小さな階段には、そこここにフランチェスコの精神が息づいているよう…。
聖フランチェスコ教会
聖フランチェスコ教会(145×212mm)
ロザリオや絵葉書などの土産物が並ぶ通りを抜けると、この街の象徴・聖フレンチェスコ教会が姿を現します。地震で粉々になった天井画は、ほぼ完全に修復を終えていました。世界中からボランティアが集まり、ジグソーパズルのように破片を繋ぎ合わせたそう。

Arezzo - アレッツォ

トスカーナの東に位置する小さな古都。
中世には、フェレンツェやシエナに次ぐルネサンス文化の中心でもあったといいます。
そして最近では、映画「ライフ・イズ・ビューティフル -La Vita e Bella- 」のロケ地としても。
愛する者のためについた優しい優しい嘘…。この優しく切ない物語の舞台に、ぜひとも訪れてみたかったのです。

グランデ広場
グランデ広場(205×147mm)
北側を宮殿の回廊を頂点に、緩やかな勾配を持つグランデ広場。広場か続く路地からは、今にも映画のシーンのように、全力疾走の自転車が下ってきそうでした。月に一度のアンティーク市の日には、この静けさが嘘のように賑わうのでしょうか。
回廊のカフェ 回廊のカフェ
(149×206mm)

グランデ広場の回廊に店開きしているバルで、遅い昼食を。テラス席からは、ヴァーザリの設計した小さく美しい広場をぐるりと見渡せました。
トマトとモッツァレラと生ハムの定番パニーニには、パンにピスタチオが焼きこんであり、クッキーのようにサクサクした味わい。キリリと冷えたトスカーナの白ワインと一緒に、ゆったりとした午後のひとときを目と舌の両方で。

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