イタリア Italy -part4-

Arezzo - アレッツォ

トスカーナの東に位置する小さな古都。
中世には、フェレンツェやシエナに次ぐルネサンス文化の中心でもあったという。
そしてR・ベニーニ監督の映画「ライフ・イズ・ビューティフル -La Vita e Bella- 」のロケ地としても。
愛する者のためについた優しい優しい嘘……。
この優しく切ない物語の舞台に、ぜひとも訪れてみたかったのだ。


グランデ広場(205×147mm)

北側を宮殿の回廊を頂点に、緩やかな勾配を持つグランデ広場。広場か続く路地からは、今にも映画のシーンのように、全力疾走の自転車が下ってきそうでした。月に一度のアンティーク市の日には、この静けさが嘘のように賑わうのでしょうか。

回廊のカフェ(149×206mm)

グランデ広場の回廊に店開きしているバルで、遅い昼食を。テラス席からは、ヴァーザリの設計した小さく美しい広場をぐるりと見渡せました。トマトとモッ ツァレラと生ハムの定番パニーニには、パンにピスタチオが焼きこんであり、クッキーのようにサクサクした味わい。キリリと冷えたトスカーナの白ワインと一 緒に、ゆったりとした午後のひとときを目と舌の両方で。


Siena - シエナ

トスカーナ地方のほぼ中央、3つの丘にまたがるシエナの街。
かつて金融の中心として栄え、覇権を巡って隣国フィレンツェとの間に激しい抗争が繰り広げられた。
国力だけでなく、芸術面においてもフィレンツェの写実的な画風に対し、シエナ派は繊細で神秘的。


朝いちばんのお客さん(252×197mm)

入口のイノシシの頭部の剥製とセンスのいいウィンドウ・ディスプレイが印象的なサラミやソーセージのお店は、カンポ広場からドゥオモを結ぶ路地の 一画にありました。グラスワイン片手にハムやサンドイッチもつまめるので、お昼時にはいつも地元の人たちでいっぱいです。開店直後一番最初のお客さんはハ ムの切れっぱしでも欲しいのかしら?

シエナの食料品店(140×214mm)

バント・シェンナ。絵の具を使う人にはお馴染みの赤みがかった茶色は、「焦げたシエナ」という意味。長い時を経て、いくぶん落ち着いた褐色の街には、坂や 曲がりくねった路地が似合います。中心部から少しはずれた路地の食料品店。店先のさまざまな果物たちが目に鮮やかでした。

トスカーナ・秋色の大地-1-(158×205mm)

シエナからピエンツァに向かう、トスカーナ南部の丘陵地帯にて。いくつかの丘、いくつかの渓谷の間にはピエンツアやモンテルプチャーノなどの珠玉の小さな街が点在しています。今回は通り過ぎるだけでしたが、次の機会にはぜひ立ち寄りゆったりとした休日を過ごしたい。

トスカーナ・秋色の大地-2-
(154×203mm)


秋色に色づくトスカーナの大地をもう1枚。丘の斜面をうねうねと続く糸杉の並木は、日本の田園風景とはだいぶ趣きを異にしています。


San Gimignano - サン・ジミニャーノ

フィレンツェとシエナの真ん中あたり、ゆっくり歩いても2時間ほどで廻れる小さな町は、
現在でも14本もの塔が現存する「美しき塔の町」。
貴族たちの富と権力の象徴である塔、かつては72本の塔がこの小さな町を埋めたそう。
一般車両の通行を禁じた城壁内は、トスカーナで一番中世の面影の濃いところかもしれない。


サン・ジミニャーノ遠景(205×137mm)

オリーブ畑や葡萄畑の広がる丘の上に、サン・ジミニャーノの町は築かれています。14世紀半ば、ペストの流行や内乱などで衰退し、発展を止めた町。今も残る14本の塔は、その盛衰をじっと見つめてきたのでしょう。

夜のチステルナ広場(141×207mm)

中世の邸宅が囲むチステルナ広場。名前の由来は、中央の井戸(チステルナ)にちなんだものです。昼間はフィレンツェやシエナからの日帰り観光客で賑わう小さな町も、日が落ちると人通りも少なくなり、本来の静けさを取り戻すよう。

花のある日常-1-(92×137mm)

街の外側の遊歩道にて。今は使われていない古い井戸のまわりには、色鮮やかな鉢植えの花々を可憐にアレンジ。


Pisa - ピサ

莫大な富を白亜の建造物に注ぎ込んだ、かつての海洋都市。
西地中海の覇権を握った栄光をとどめるために作られた「奇跡の広場」には、
大理石の4つの建物が均整を保っている。


TOWERS-3-(88×140mm)

単なる付属の鐘楼でありながら、傾いているということであまりにも有名になってしまったこの塔。実物を見た感想は「やった!やっぱり傾いてい る!」でした。円柱とアーチの回廊が巡るウェディングケーキのようなこの塔は、傾斜することで螺旋に見え、一層美しさが強調されるようです。一時期立ち入 り禁止でしたが、強化工事も終わり人数限定ですが登ることが出来ます。


Lucca - ルッカ

16〜17世紀の頃の城壁に囲まれた街並を今に残しているトスカーナ北西部の町。
上を歩いて街をぐるりと俯瞰できる城壁、樹齢100年の樫の樹を屋上に持つ塔、
ロマネスク様式のいくつかの聖堂、ローマ時代の競技場そのままの広場などなど……
小さいながらも見どころがギュっと詰まっている。


円い広場の丸い青空
(170×114mm)


アンフィテアトロ広場は、ローマ時代の競技場そのままの楕円形をした珍しい広場です。周囲をぐるりとアンフィテアトロ通りが囲み、4つの門で広場とつながっています。円い広場の中心から見上げる空はやはり丸い形をしていました。


Nettuno - ネットゥーノ

町の名は、この地に古代ローマのネプトゥーヌス神殿があったことに由来している。
ローマから各駅電車で1時間、ティレニア海のビーチが広がるここは、
ローマに一番近い夏のバカンス地だ。


旧市街への城塞門(152×224mm)

チェーザレ・ボルジアが建築したという城塞の小さな門をくぐると、城壁に囲まれた小さな旧市街で、この一画だけに中世の雰囲気が残っています。路地のそこここに新鮮なシーフードのトラットリアや居酒屋が点在し、バカンスシーズンの夜にはさぞ賑わうのでしょう。


Tivoli - ティボリ

ローマの地下鉄終点駅からバスで約50分、
丘陵地帯にあるティボリは、古代ローマ時代から皇帝や貴族の別荘地。
豊かな水と緑の中に点在する3つの優雅なヴィラ(別荘)は、1999年に世界遺産となった。


糸杉の小径(150×218mm)

ヴィラ・アドリアーナは、ティボリの中心から5kmほど離れています。ローマに戻る市バスのバス停近く、糸杉の立ち並ぶ農家の門がありました。多分、門です。番地のプレートと表札がありましたから……

ヴィラ・デステ(152×221mm)

エステ家出身の枢機卿イッポリート・デステが、失脚して隠遁する際、建造したヴィラ・デステは贅を尽くした噴水庭園。元々の修道院を改築したもの で、回廊を下っていくと、趣向を凝らしたさまざまな噴水で彩られる庭園が拡がります。訪れた季節は秋。黄葉した木々は美しかったのですが、噴水にはやは り、夏の濃い緑の方がいっそう似合うように感じます。

ヴィラ・アドリアーナ(221×154mm)

ハドリアヌス皇帝が、視察旅行で旅した名所を再現したというヴィラ・アドリアーナ。彼の死後、徐々に忘れ去られ、盗堀や破壊で荒れ果てたこの別荘 は、 1800年もたった現在、ようやく彼の夢見た世界を見せてくれました。まだまだ発掘途中とのこと。エジプトの神殿を模したというカノプスは庭園の一番奥、 彫刻群と池の対比が静かな美しさです。

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