旅雀素描帖

イタリア Italy

Venezia - ヴェネチア

知らぬ人はおそらくいない、世界に名だたる水の迷宮都市。
車のないこの街は、警察も消防も郵便もごみ回収も、すべてが船で来る。
古くから商人たちを集めた活気あふれた街は、
今は世界各地の観光客を惹き付け賑わっている。

リアルト橋
リアルト橋(313×210mm)
街の中心を逆S字の形に横切る大運河にかかる橋は、わずかに3つ。その真ん中、幅が一番狭くなるところにかかるアーチ型の白い大理石の橋。回廊風の橋の上はショッピングアーケード。橋の上にも周辺にも人々がたくさん、運河を行き交う船もたくさん。
黄昏
黄昏(229×153mm)
ヴェネチア誕生の瞬間から、人々の交通手段はゴンドラだった。かつて10000艇以上あったゴンドラも、今は観光用の500艇のみ。それでも、優雅に滑るゴンドラは、この街の風景にはなくてはならない。
黄昏
水の都─マッジョーレ島を望む(224×145mm)
サン・マルコ広場対岸のサン・ジョルジュ・マッジョーレ島は、まるで水面に浮かんでいるようで、「水辺の貴婦人」とも称される。運河に揺蕩うゴンドラと合わせて、紛うことなきヴェネチアの代表的風景のひとつ。

Napoli - ナポリ

輝く太陽と青い海に愛されている、ナポリの街。
真っ赤なトマトやピッツァ、陽気なカンツォーネも、皆ここが発祥。
イタリアをひとまとめに語る「明るいラテン気質」は
イタリアのどこよりナポリが近い。

スパッカナポリ
スパッカナポリ(147×219mm)
ナポリ下町地区をまっぷたつに切るよう伸びる細い路地には、あまりにも明るい陽射し故に深い影が落ちている。緻密な手仕事の職人の工房や、飾らない庶民の生活、敬虔な信仰心に支えられた宝石のような教会群。雑多で猥雑で、ごった煮の混沌は、ある意味ナポリらしさの凝縮。
下町の骨董品店
下町の骨董品店(150×198mm)
道端から舗道のベンチまで、勝手に店をひろげている下町のアンティークショップ。骨董品というよりは、ガラクタと紙一重の古道具屋。かつてのスペイン支配で困窮したナポリ貴族たちが家具や宝石を質に入れ、それが売りに出て付近にアンティークの店が増えたそうだから…。埃をかぶった品々の中での「本物探し」は、なかなか愉快かもしれない。
サンタルチアのマリーナにて
サンタルチアのマリーナにて(232×147mm)
狭い小径の喧噪の下町もナポリなら、明るく高い空と海が広がる光景もまたナポリ。サンタルチア地区、港の側のマリーナにて。ナポリ湾の向こうに霞むヴェスビオ山の稜線は、同じ火山の浅間山にどことなく似ている。

Matera - マテーラ

あまりにも明る過ぎる陽射しの中、寂し気にかつ奇妙な色を映すマテーラ。
重なりあう洞窟住宅サッシの周りには、砂の舞う風の音…

洞窟都市マテーラ
洞窟都市〜廃虚からの再生〜(201×152mm)
サンタ・マリア・デ・イドリス教会から旧市街を望む。廃虚から再生した洞窟都市に人々の生活が戻るのは多分遠くない。

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