Le moineau 番外編
- 紺碧のイタリアとクロアチア歩き -

ローマ経由ボローニャで、旅はスタート

今年も5月中旬以降を旅行時期とした。隔週で受講しているルネサンス美術講座の日時を最優先したので、講義のある翌日出発で次の講義の前日帰国というスケジュール。14日夜に受講しての帰り道、少し喉がいがいがして、耳下腺のあたりがコリコリ腫れて痛むような気がした。翌朝になっても喉と耳下腺はちょっと痛い。これはよくない兆候だよねぇ。成田に着いてもやっぱり痛いので、チェックイン直前にスーツケースから葛根湯を引っぱり出し、搭乗前に祈りをこめて服用した。どうか効きますように……!

ほぼ満席のアリタリア785便は、13:15の定刻ぴったりに成田空港を飛び立った。きっちりマスクをして、絶対にウィルスをもらわないよう喉を乾燥させないよう、防御に励む。初っぱなから具合悪くなるのだけは勘弁してほしいもの。
葛根湯飲んだことで安心し、機内ではしっかりビールをもらいワインももらってしまう。ほろ酔いでリラックスすることを目論んだつもりが、持ち込んだ小説があまりに面白くてほとんど眠れなかった。
もともと19時着予定が18時45分予定になり、さらに早まって18時30分にローマに着いてしまった。そろそろ眠くなってきた頃だったのに……。ローマの空には雲が多く曇天に近かった。気温は16℃ということで、タラップから機外に降り立つと頬に触れる空気が少し冷やりとする。

日本からの便はターミナル3に着く。1年前にフィウミチーノのターミナルビルは新しくなって、ターミナル同士が全部つながった。ガラガラの乗り継ぎ荷物チェック、ガラガラの入国審査を経て、ターミナル1まで10分以上延々と歩かなくてはならない。やきもきしながら連絡バスで移動するより、歩く方がマシなんだけどね。でも、今日はぼーーっとフラフラして歩くのがしんどかった。耳下腺の痛みは引いているので葛根湯は効いたと思うので、きっと寝不足のせいね。出発ゲートでネットしながら搭乗開始をひたすら待つものの、睡魔がぐんぐん襲ってくる。ああ、眠い眠い眠い……

あまりの眠さに耐えかねて、バールでカフェ・マッキャートをきゅーっと一杯。ああ、この味は1年ぶり! 機内のコーヒーの味とは段違いだわ。途端になんだか気持ちがシャッキリして、身体に喝が入ったような……? ちょっとイタリア人の気分がわかったかも(^^)

21:15の定刻より10分遅れでフィウミチーノを発った1321便は、10分遅れのまま22時20分にボローニャのG.マルコーニ空港に着いた。荷物もすぐ出てきた。私は乗り継ぎ時のロストバゲッジには何度も悩まされたので、ちゃんと荷物がピックアップできると、第一関門をクリアした気持ちになってホッとする。

国内線の機内では軽食はおろか水一杯すら出ないので、実はお腹が空いている。フィウミチーノで食べておくか、何か買っておけばよかったかな? 意外にも空港内の飲食店はまだ何軒か営業中で、食指が動きかけてショーケースを覗いてはみたものの、小腹満たしにするにはパニーノひとつが大き過ぎる。こんなの夜中に食べちゃダメだよねえ……我慢しよう。それよりは早く身体を横たえたい!

ボローニャ・G・マルコーニ空港は小さな地方空港ながらも、必要最低限の施設は揃っていて使い勝手はよさそう

23時を回っているけれど、ボローニャ中央駅にはまだ灯りがついて人影もある。さすがに駅前広場は閑散としていた

空港バス乗場はビルから出て右側にあり、標識も大きくてわかりやすい。乗場に隣接してちゃんと自動券売機があるのがイタリア "らしく" ない。チケットは一律€6。どうやら22:50のバスに乗れそう。バスは0:00の最終まであと3本あるので、空港で軽く食事すませる余裕も十分にあったってことね。
バスはちゃんと時刻通りに来て、私を含め7人の客を乗せ、旧市街2ヶ所ほどを経由し、20分ほどでボローニャ中央駅前に着いた。滑走路に降り立ってから1時間かかってない。

ロータリーになった広場をはさんで向かい側にはメルキュールやNHなどのチェーンの4星ホテルが数軒並んでいるけれど、やっぱり都市部なので基本的に宿泊費は高め。特にシングルルームは費用対効果に見合わない。私は予算的にもうちょっと抑えておきたいので、このホテル群の一本裏側の Millennhotel という3星ホテルにした。Booking comのタイムセールで25%オフになる瞬間を狙って予約を入れたけれど、それでもダブルのシングルユースで€84.60。見本市開催時には倍以上に高騰するらしいから、それだと割高感は否めないなあ……

ダブルルームをシングルユースしたので広さはまずまず。駅から近くても一本裏の通りで間に緑地をはさむため、窓の外は意外に静かで落ち着いている

部屋は良くも悪くも普通に清潔なビジネスホテルといった趣きだった。到着が夜になる初日はこれでいいのよ。部屋に落ち着いてみると改めて空腹なことに気づいたけれど、今さらどうしようもない。やっぱりクロワッサンの1個でも買ってくればよかった、カップラーメンのひとつでも詰めて来ればよかった。温かいカモミールティーを淹れて飲みながら、しみじみと明日からの行程に思いを馳せつつ、ちょっとだけ後悔しながら眠りについた。

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