Le moineau 番外編
イタリア〜スロヴェニア〜クロアチア漂遊
- ヴェネツィア共和国の足跡を辿る -

カトリックとセルビア正教、2種類のミサ

旅の5日め、今日は隣国スロヴェニアに移動なので、午前中のみトリエステを歩く。
5時半、自然に気持ちよく目覚めた。7時間みっちり、一度も目覚めることなく熟睡したみたい。身体は爽やかに目覚めたというのに、窓から見えるのは重い曇り空だ。やっぱり予報どおりに崩れていくのかな……?

普通の中級ホテルの朝ごはんだけど、これで十分! 卵とトマトがあるだけマシとも言えるね。イタリア定番の甘いお菓子も3種類も

チェックアウトして荷物を預かってもらい、9時半にホテルを出発。やっぱりどんより曇っている。晴れた午前中の深い青色の海も、サン・ジュストの丘からの俯瞰も、白亜のミラマーレ城も、昨日のうちに頑張って見ておいて正解だった。12時くらいまでしか時間ないし、漫然と市内を徘徊するだけにしよう。

昨日と同じようにホテル裏手からローマ通りを南下、カナル・グランデに架かるロッソ橋でジェームス・ジョイス像に挨拶して、今日は聖アントニオ・ヌオーヴォ聖堂 Chiesa Parrocchiale Sant'Antonio Nuovo に入ってみる。名前からは考えるとパドヴァの聖アントニオに新しく捧げた聖堂っていうことかな? ハプスブルク統治時代に造られたネオ・クラシック様式の教会で、列柱の連なるファサードはまるでギリシャ神殿のよう。すぐ側まで近寄ると、カナル・グランデ越しに見て想像していた以上に大きな建物だった。内部の意匠も要所要所がギリシャ風のものだったけど、新しくピカピカなので、重厚感や威厳があまり感じられないというか……。ちょうどミサをやっていたので早々に出てきてしまった。カナル・グランデとセットの定番写真が撮れたので、私的にはもうOK。

トリエステ写真定番のカナル・グランデ越しの聖アントニオ・ヌオーヴォ聖堂。昨日とまったく同じアングルなのに、今日は下り坂の空模様で全然印象が違う。右側にセルビア正教会の聖堂が青いドームをちょっと覗かせている

聖アントニオ・ヌオーヴォ聖堂前の広場にはささやかな市場が立っていた。昨日はなかったように思うので週末限定なのかしら

朝のミサの最中だったので、後方からそーっと写真を撮らせてもらうだけにとどめた。個人的な好みとしては、あまり心惹かれる装飾ではなかったし……

聖堂内部の装飾もしっかりネオクラシックで、ギリシャ神殿風の柱の造りになっている

聖アントニオ・ヌオーヴォ聖堂を出て、すぐ近くの至聖三者聖スピリドン・セルビア正教会聖堂 Tempio Serbo Ortodosso di San Spiridione にも入ってみた。グレーがかった青いドームの屋根、エントランスの黄金の壁画、壁画を縁取るレリーフ……まず外観が "西側" のカトリックの教会とは全然雰囲気が違う。外観も美しいけれど、内部も圧巻だった。セルビア正教の教会を見るのは初めてだったので、ものすごく新鮮な感動があった。
天井が高い。中央にあったドームの裏側には深い青色の中に星が描かれている。天球の夜空を模した天井を縁取る装飾も絵画もみんな金が基調になっている。こういう金の装飾はカトリック教会ではあまり見かけない。

街並の中でひときわ異彩な雰囲気を放つセルビア正教会聖堂。これは昨日の天気のいい時の写真。キラキラフィルターがONになったままだったのでところどころが輝いているけど

エントランスの装飾もいわゆるカトリック教会とは違う。レリーフ彫刻がレース編みのように繊細で美しい

ここでも朝のミサをやっていた。セルビア正教でのミサは信者たちが半円形に並んで立ったまま行うようだ。独特のお香の香りがたちこめていて、カトリックのミサとはまるで雰囲気が異なる

ほぼ全面が金箔できらびやかに装飾された主祭壇は、形もカトリックのものとはまるで違う

ここでも朝のミサの最中だった。セルビア正教のミサは立ったまま行うらしい。神父? 司祭? 僧侶? セルビア正教では何と呼ぶのかわからないけれど、とにかく一番上位にあるらしき立派な法衣を纏った方を中心に、右半分と左半分で男性と女性が分かれて半円形に並んで立っている。立派で豪華な法衣もカトリックのものとは異なるものだった。砂を敷き詰めた台にろうそくが立てられ、独特の香りの香が焚かれている。神父さんのお説教を聞いた後にみんなで賛美歌を歌うのではなく、僧侶と信者たちと歌を交換し合うものだった。高いドーム天井に歌声が美しく響く。

コーヒーの町トリエステを味わう

とりあえず気になってた2つの教会の内部は見た。この後どうしようかなぁ? カナル・グランデからロッソ橋、そこからボルサ広場に抜け、さらにジュゼッペ・ヴェルディ広場と、街並&建物ウォッチングしながらぷらぷら。

ボルサ広場でひときわ目立つピンクの神殿風の建物は、旧証券取引所(現在の商業会議所)

ヴェルディ劇場ではバレエの演目がかかっていた。高校生くらいの娘さんがポスターと同じポーズで記念撮影してて可愛いかった

シェーンブルン宮殿の壁色──マリア・テレジア・イエローに塗られた建物も市内のあちこちにある

何かの政府機関らしき建物前の広場には優美なトリトーニの泉 Fontana dei Tritoni の彫刻が

特にパラッツォでも政府機関でもない建物ひとつひとつが大きくて威厳があり、ハプスブルク支配の残り香をそこここに感じる

ウィーン風の街並の中にチンクエチェントを見かけて「ああ、やっぱりイタリアだった!」と思う。でも、この色ってマリア・テレジア・イエロー……

イタリアのコーヒー豆の2大ブランドといえば、トリノの LAVAZZA とトリエステに本社のある illy。ヴェルディ劇場の向かいにイリーのフラッグショップがあったので立ち寄ってみた。イリーはアラビカ豆を100%使っているのが特徴で、普通煎りと深煎りと超深煎りとカフェインレスの4種類がある。限定販売の産地別コレクションの豆もあって、ブラジル、グァテマラ、コスタリカ、エチオピアがあった。全部アラビカ豆だけど、産地によってフローラル、フルーティ、カラメル、チョコレートという香りの違いがあるそう。
このショップが楽しいのは、豆はもちろんのこと、コーヒーに合うチョコレートやお菓子、コーヒーに加えると合うリキュール、お洒落なポットやコーヒー缶などの雑貨類のセレクトショップでもあるところ。オリジナルのデミタスカップも可愛い。毎年出している有名デザイナーとのコラボカップは熱烈なコレクターがいて入手困難なんだとか。

エスプレッソ用の豆をお土産用と自分用とに数缶購入した。日本でもAmazonなんかで買えるけど、せっかくだからここで買いたかったんだもん! 一番小さい125g缶が€4。かさ張るので真空パック入りが欲しかったけど250gからなので諦めた

さて、この後はどうしよう? ふらふらとイタリア統一広場に向かうと、昨日はすごく賑わっていた《Caffe degli Specchi》のテラス席が、午前中のせいか天気のせいか、まだまばら。コーヒーの町でコーヒー豆を買ったんだから、ちゃんとコーヒーを飲まなくちゃ! もうウロウロしないで優雅な雰囲気の中でまったり過ごしましょ。

エレガントな老舗の店構えと一等地ロケーションのさらにテラス席ということで、いいお値段するんだろうなあと思ったらそうでもなかった。そういえば、昨晩のカフェ・サン・マルコも高くなかったもんね。去年や一昨年、ローマ・ナヴォナ広場やクロアチアのドゥブロヴニクでの超一級観光地のテラス席値段のことを思い出しちゃったよ……(^^;)
で、そもそもの基本プライスが高くなかったので、せっかくだからちょっと変わったものをと、カプチーノ・コン・パンナ・モンターナなるものを注文してみる。テラス席でも€4。スタバで、カフェモカのグランデにカスタマイズするより安いくらいなんだよね。で、スタバよりコーヒーの味は確実に美味しいんだしね。糖分とカロリーはばっちり高そうなので、これが「本日のおやつ」ということにしよう。

カフェ・デッリ・スペッキの店頭にあった「ウチにはこんなにカフェのメニューがあるんだよ〜」というポスター。コレお洒落だし、ちょっと欲しいかも。オーダーしたのはカプチーノにホイップクリームと濃厚チョコレートシロップを添えたもの。甘くて苦くて香り高くて、さらにこの優雅なシチュエーションで美味しさ倍増!

空はどんよりしたままだけど、いつの間にか広場にはたくさんの人たちが集まっている。カフェのテラス席にもお客さんが続々と増えてきたのをしおに席を立った。優雅にまったり……といっても実際は30分足らずの休憩だった。ま、そんなもん。

トリエステ観光の大トリに海を眺めよう

イタリア統一広場の前には、トリエステ湾の中に長く突き出したモーロ・アウダーチェ Molo Audace(勇者の埠頭)がある。かつては貨物船やクルーズ船が入港して賑わったそうだけど、今はもう埠頭や桟橋としての役目はない。時間帯が合わなくて行かなかったけど、夕陽のビューポイントなんだそう。どのみち昨日は日没前には曇ってきちゃってたので夕陽も夕焼けも望めなかったと思うけどね。

埠頭周辺の海岸通りでは何かイベントをやっていた。横断幕を見ると「Mare Nordest」とある。「北東の海」かあ……。サブの文言をGoogle翻訳にかけてみると「生き物のためのプラスチックのない海」と出た。あー、なんか趣旨はわかった気がするぞ。ペットボトルやレジ袋なんかのプラスチックごみの海洋投棄問題についての啓発イベントでしょ。
岸壁に沿った歩道にはテントがずらり。カットピッツァやフライドポテトのような屋台フード、Tシャツやトートバッグなどのグッズ販売ブース、イベント参加の申し込みブース、協賛企業のブースも並ぶ。DJブースからは大音量の音楽、その前に小さなステージが設けられ楽器や音響機器類をチェックしているスタッフたち。土曜日の今日は3日間のうちの中日のよう。ボートレースやエコフィッシング(魚ではなくゴミを獲物とするダイビング)のコンテストなどもあるらしい。海上警察の船舶展示もされていて、内部見学の順番待ちの長蛇の列ができていた。

今ではトリエステ市民たちの憩いの散歩道になっているアウダーチェ埠頭。写真では長さが伝わらないけれど250mもある

埠頭の中ほどにサルベージクレーンのようなものが横付けされている。高飛び込みのデモンストレーションがあるそうだけど、まさかここから!?

お散歩中のわんちゃんは海の中が気になって気になって仕方ない様子。がっちりリードを握ってないと飛び込んじゃうかも?

もっと海と空が青ければ……どれだけ気持ちのいいことか!

岸壁にずらっとテントが並び、家族連れなどで大賑わいしていた。特に潜水艇の船舶見学は大人気

気づいたらもう11時45分になっていた。26時間かっきりのトリエステ滞在、まあまあ堪能できたかしら? 今回初めて見たセルビア正教会は興味深いものだったけど、他にもギリシャ正教の教会やユダヤのシナゴーグなど、さまざまな宗教施設が混在してこの町には現存している。歴史に翻弄されながらも西欧と中欧の交流十字路でもあり続け、その多様性がとても魅力ある町だった。空の雲色は朝よりもっと暗く重くなってきてるけど、午前中いっぱい雨降らずにもってくれてよかったわ。

この後は隣国スロヴェニアのピランまでの移動になる。
12時ちょい過ぎにホテルで預けた荷物をピックアップ。もしかして微妙に時間ギリギリかも? 時間に余裕を持って早めに切り上げておくべきだったかも? と、ちょっと焦り始める。ピラン直通のバス便は12時半の1本しかない。手前のコペルまでの便は1〜2時間に1本あるし、乗り継ぎもそんなに悪いようではないけれど、大荷物持ってる時はなるべく直通で行きたいもんね。

ピランまでのバス移動は慌ただしい

バスターミナルは鉄道駅の横にあるけれど、だいたいの場所しか把握してない。おまけに駅前周辺は道渡るにも階段上り下りで地下を通らなくちゃならないんだった。迷ってる余裕はない。ただね、オバちゃんというものは躊躇なく人にモノを尋ねられるのだ。何で若い時って人に聞くことがあんなに恥ずかしかったんだろうね? つまり自分が知らないっていうこと認めたくないんだろうね。ともかくも「バスターミナルどこ?」「あっち?」と手当たり次第に聞きまくって、なんとか到着できた。うっかりバスの出庫口から入ってしまって、クラクション鳴らされちゃったけど。運転手さん、危険なところをノコノコ歩いててごめんなさい。この時点でもう12時15分。

切符売場の窓口はひとつしかなく、6〜7人くらいが並ぶ列の後ろについた。なんとか間に合いそうと胸をなで下ろすも、しれっと一人のおばあちゃんに割り込まれた。一人旅って荷物ごと並ばないとならないので、前の人の進む動きにタイムラグが生まれる。おばあちゃんはずっと私の横に立っていて、前の人との空間が出来た一瞬にじわっと足を差しこんできたのよね。なかなかのテクニシャン。
ま、おばあちゃん一人くらいならいいかと寛大になったものの……プチ後悔。彼女は明日以降の切符を買いに来ていたのであり、タイムテーブルと値段の相談を延々としているのであった。そうだよ、最近はネットや自販機で購入してたから忘れてたけど、ヨーロッパの切符窓口って時間読めないってのは常識なんだった。自分の番が来たら自分の権利行使の時間で、日本人のように "忖度" も "空気読む" もしないんだよね。売場の人も後ろの行列なんか意に介してないし、年寄りって周りが見えてないってこともあるしなぁ。焦れるわぁ……。

おばあちゃんはたっぷり5分近くを使ってくれたけど、私は自分の番が来ればサクッと20秒で購入完了。ピランまではArriva社のバスで€5.90。ホント、こっちのバス料金って経営が心配になるほどに安いよねぇ。乗車前にトイレに行きたかったけど、ギリギリなので諦めた。荷物を見ていてもらえない一人旅はこういう時不便だわ。
ピラン行きのArriva社のバスはもう乗場に停まっていた。誰も並んでないと思ったら、乗り込んだ車内はすでに7割ほど埋まっていた。やっぱりみんな早くに来てるのね。

バスは定時の12:30に発車し、走り始めると同時にポツポツきた。あー、予報ぴったり。ということは、やっぱり荒れてくるのかなあ、嫌だなあ。そんなことを思っていたら、窓から見える標識の地名がイタリアっぽくないことに気づいた。あら、まだ20分も走っていないのに。国境のゲートひとつないままにいつの間にかスロヴェニア国内にいるわけね。13時5分、コペルに到着。窓から眺めるスロヴェニアの路面はびしょびしょに濡れている。今はやんでいるようだけど、ちょっと前にかなり降った感じ。

ウェブ時刻表で調べた到着時刻は13:44だったのに、ピランには10数分も早い13時半に着いてしまった。ふーん、時間調整とかしないんだぁ。

アドリア海の小さな港町ピランはどんより雨上がり

スロヴェニアはイタリアとクロアチアに挟まれていて、旧ユーゴスラヴィア連邦から一番最初にすんなりと独立した国。国土の大部分が内陸にあって、海に接している部分はほんの一部でしかない。47kmしかない短い海岸線沿いにある3つの港町のひとつがピランだ。トリエステ湾とピラン湾にはさまれた小さな半島の港町。バスターミナルは町外れの海岸沿いにあり、マリーナ越しに望むピラン旧市街風景は、空と海が青かったらどれだけ期待が高まったろう……と、しみじみ残念。道路は濡れていて、ところどころに水たまりもあり、どうやらひと雨降ってあがったという様子。
宿に向かうには早く着きすぎちゃったので、バスターミナル横の《Caffe Neptun》という店に入り、トーストとビールを注文。イタリアでもトーストというとハムチーズのホットサンドが出てくるけれど、お隣スロヴェニアでも同じだった。日本の食パンより小ぶりで、小腹満たしにちょうどいい。

店の青年は私には最初から英語を使ってくれたけれど、地元客とは「ドバルダン」と挨拶し合っていた。あー、スラヴ系の言語だ。トリエステからたった1時間でまるっきり言語体系の違う場所に来たんだなあ。

時間つぶし兼軽い昼食。ビールは200ccの項目を指したつもりで500ccを頼んじゃった。ま、飲んじゃうけど(^^)
海に面した素敵なロケーションにあるカフェなのに、あいにくのどんよりお天気で、見えるのは灰色の海と空

店の青年と彼よりはやや年かさの男性とは、海に面したテーブル席の椅子にクッションを置くべきか否か相談中。雨が降り始めたのでクッションを回収してきた、雨があがったので戻したい、でも空模様としてはまだ怪しい、さてどうする? ……といったところね。悩むねー、こういうのねー。年かさの男性は「ま、お前にまかせるわ」みたいに奥に引っ込み、青年はクッションを抱えたまましばらく考え、結局置くことにしたようだ。40個くらいあるからね、置くのも回収するのも大変。
軽食取りつつ、まったりビールを飲んで休憩し、無料Wifiでネットしたり写真整理したりのPC仕事もする。もちろんトイレだって借りちゃう。ジョッキのビールとトーストで幾らだったのか、メモもレシートも記憶もないけれど、たぶん€5〜6とかそのくらいだったと思う。北イタリアの中でも物価安めのトリエステから来たのに、「うわ安〜い」って感じたから。

バスターミナルのすぐ隣のマリーナ。林立するマストの向こうにピランの街並が

海岸沿いをピランの町に向かって歩く。聖ユーリ教会の塔が迎えてくれる

タルティーニエフ広場に面した市庁舎の外壁には有翼のライオン像が。ここもまたヴァネツィア共和国の配下にあったことを示している。ちょっぴりだけ着飾った人たちのグループがたむろしていたので、ちょっとしたパーティかな?

バスターミナルが町外れにあるといっても、町の中心タルティーニエフ広場 Tartinijev trg までは500mほどでしかない。荷物つきでのんびり歩いても10分もかからずに楕円形した美しい広場に着いた。ピランは『悪魔のトリル』の作曲家でヴァイオリニストでもあったジュゼッペ・タルティーニの出生地で、広場中央にはヴァイオリンと弓を持った彼の銅像が立っている。この人はイタリア人だとされているけど、それは彼が生きた時代にはピランはヴェネツィア共和国の支配下にあったから。

広場中央の楕円形スペースがぐるりとネットで囲われていて、その中で何か不思議な球技というか対戦競技をしている。ゲートボールみたいなボッチャみたいなホッケーみたいな……。何だろう? 

周りをぐるりと取り囲む建物の中でもひときわ立派なものが市庁舎。その一階に観光インフォメーションがあったので地図をもらいに立ち寄った。

聖ユーリ教会の鐘楼間近のキュートなB&B

タルティーニエフ広場から路地を入って、スーツケースを引きずりながら石畳の坂道を登ること数分、高台の聖ユーリ教会に至る少し手前に本日の宿 Max Piran があった。メストレとトリエステでは駅近の3星ホテルだったけれど、これ以降はアパルトマンやB&Bの宿泊になる。Max はプチホテルというカテゴリーになるのかB&Bになるのか、5部屋のみの家族経営の宿だ。スタッフは常駐してないので、前日までに到着時間は15時だとメールでやり取りしてあった。なので、カフェで時間つぶししてたというわけ。早く着いちゃったって電話してもよかったのかもしれないけどね。料金はダブルのシングルユースでBooking.comのGenius特典で10%引きの€74.5、市税が€2.50、2泊分をクレジット決済済み。

迎えてくれたのは30代くらいの夫婦だった。古い建物なのでエレベーターはないけれど、私の部屋は2階だったので助かった。どのみち荷物はオーナーが上げてくれたけどね。

部屋ごとにテーマカラーが異なっているらしく、私の部屋は薄い紫色だった。壁もファブリックも。他の部屋は、黄色、ピンク、黄緑、オレンジだそう。黄緑とかちょっと嫌だったかも……

町のシンボル、聖ユーリ教会はすぐそこ。2階なのでちょっと位置が低いけれど部屋の窓から塔が見える。鐘の音も間近に聞こえる

宿のオーナー曰く、ピランにはアトリエを持つアーティストが多いんだとか

廊下と階段の壁は水色。室内にも廊下にもピランの風景を描いた絵がいっぱい飾ってある

一階の朝食室にも絵画がたくさん飾られていた

軽く荷解きしてすぐに出かけるつもりで支度をすませ、今まさに出かけようとするところで急に雨が降ってきた。小さな折り畳み傘では到底対処しきれないほどの土砂降り。驟雨といってもいい。窓から見える空の色は濃灰色、聖ユーリ教会の塔は白っぽく煙って見えなくなる。まあ、この降り方なら何時間も続くってことはないでしょ。なんだかピランでは着くなり「待ち」ばかりだなあ。じゃ、お茶でも淹れて飲むか……そうだ、靴下と下着の洗濯もしておくか。
さっきのカフェの青年は大急ぎでまたクッション片づけたんだろうなあ……お気の毒に。

1時間ほどして雨は小降りになってきた。空もほんのり明るくなってきている。しばらく様子を見ていたけれど雨のピークは過ぎたようなので出かけることにした。そういうわけで、16時半過ぎてからの観光スタート! 日没が遅い季節でよかったわ。

聖ユーリ教会からピランの町を見下ろして

雨は時たまポツンポツンと落ちてくる程度で、もう上がったと考えてもいいでしょう。ただ、だいぶ気温が下がったようで空気がひんやりしている。聖ユーリ教会 Zupnijska cerkev sv. Jurija は半島の旧市街の一番高い位置にあって、町を見守っている。教会の創建は14世紀だけど、今のヴェネツィアン・ルネッサンス様式のファサードに建てられたのは17世紀の始め。鐘楼と洗礼堂を傍らに伴っていて、その鐘楼はヴェネツィアのサン・マルコ寺院のミニレプリカとして作られたとか。……そうかなあ? 似てる?

三角形の爪形をしたピラン半島は北側の側面が一番高くなっていて、教会はその崖上に建っている。教会のファサードは西に向いていて、南側側面は街並に面していて、北側は崖スレスレで真下は海だ。その北側の敷地内に行ってみたら、舗装してない草地のままなので靴がずぶずぶと沈む。なるべくビチャビチャしそうにないところを飛び石のように爪先立って歩きながら教会の周囲をぐるっと一周した。

聖ユーリ教会の入口前にはこんな水たまりが! 相当降ったよう。夕方のミサの最中で中には入れなかった

教会前の高台からの眺めはなかなかのもの。海と空の色は残念だけど、オレンジ色の屋根の連なりがとても鮮やか

教会内には入れなかったけれど、鐘楼は単独で隣に建っているので登れる。€2の料金を払って登ろうとすると、雨上がり直後に登ったと思われる人たちがたくさん次から次へと下りてくる。彼らをやり過ごしてからガラガラになった階段を登ったので、とてもスムーズだった。上りも下りも同じ狭い階段だから、すれ違うのは大変よね。鐘楼のてっぺんは十畳間くらいのスペースしかなく、その真ん中を大きな4つの鐘が占めている。先客は6〜7人ほどで、邪魔されることも邪魔することもなく存分に絶景を堪能できた。海と空が青かったらねぇ……さらに絶景度が倍増したろうに。

足元から見上げる鐘楼はサン・マルコ寺院のものとは似てないように思える。石の違いのせいかな?

事前入手した情報では鐘楼内部の階段はボロボロだということだったけど、ピカピカに新しくなっていた

金網で囲われた鐘は大きいのと小さいのがそれぞれ2つずつ。これが目の前で鳴ったらびっくりするだろうな〜

空と海がグレーなことを差し引いても十分に絶景だ。ピランが三角の爪形に湾に突き出した町だというのがよくわかる


かつてピランの町を囲んでいた城壁が半島の背後の高台にある。あの上からの展望は素晴らしい……はず!

旧市街入口にある楕円形のタルティーニエフ広場でのよくわからん競技はまだ続いている。もともとは港に隣接した小型船舶のドックだったそうで19世紀に埋め立てて広場にしたのだとか。ああ、確かにね! そう見える! 

新たに登ってくる人もいないまま、先客たちは三々五々に下りていった。さていよいよ展望独り占め?とほくそ笑みかけたところ、下からドスドスバタバタと足音が。木製階段だから響くせいもあるけど、足音が大きい、いや足音がいっぱい。話し声も騒々しい。なんと高校生集団が大騒ぎしながら30人以上も登ってくるではないの! 狭い展望台はあっという間にぎゅうぎゅう詰め。狭いというより騒々しいし、若い彼らの熱気がムンムンする。ひゃ〜これはたまらんわ〜!
彼らの最後のひとりと入れ違いに階段に逃げる。20段ほど下りたとことろで5時の鐘が大音量で鳴り始めた。高校生集団から悲鳴のような嬌声のような歓声のような声がてんでんバラバラにあがり、鐘の音に張り合うかのようで不協和音なこと甚だしい。それにしても塔の中で聞く鐘の音の凄まじいことといったら! これが至近距離だったら……下り始めるのがほんの数十秒遅かったら……ゾッとするわ。不安定なところのいっさいないピカピカの階段を一気に駆け下りた。

さらに城壁からピランの町を俯瞰して

聖ユーリ教会は旧市街の一番高台にあるけれど、町の背後はさらに高台になっている。そこに城壁 Obzidje Piran があり、鐘楼からの展望でもしっかりその連なりが見えていた。
紀元前にローマ帝国に組み込まれたピランは7世紀にビザンツ帝国の支配を受ける。この城壁はその頃にオスマン帝国から町を守るために建設が始まった。その後もフランク人に占領され、ヴェネツィア共和国の一部になり、さらにはハプスブルクに併合される。城壁はずっとカスタマイズを続けて、15世紀後半に最終形態になり、それが今も残っているのだという。町を守る要塞だから、一番高い位置にあり一番眺めがいいのだ。夏場は21時までオープンしているのでまだ閉まる心配はないけれど、この天気だから眺望の甲斐はないかもしれないなぁ。行こうかどうしようか迷う。でも、どのみち明日も青空望めないんだよねぇ。それどころかもっと荒れるかもしれない。だったら、まだ明るくて雨があがっているうちに行っちゃおう!

聖ユーリ教会から高台への坂を登ること数分。鐘楼からの眺めでも結構な高さがあると見えてたけれど、丘というよりは崖に近い急峻さ。いやはや、これ、かなりエグい心臓破りの急坂だわ……。こういう時は、カンカン照りでなくってよかった、熱中症になる心配しなくてすんだなどと都合よく考えよう。

城壁は無料だったとか、入口がわかりにくかったとか、無人で料金徴収箱があったとか、ネットの情報はてんでんばらばらだったけど、たぶん年ごとに変化もしたろうし季節の違いもあると思う。てっぺんまで坂を登ると、城壁ウォークの看板があり、入口を示す表示もあり、ちゃんと有人の切符売場があった。入ることができる城壁は、旧市街を背にして左右両側に延びている左側で、料金は€2だった。ガイドブックには€1とあったけど、いきなり倍額? ま、それでも安いよね。

城壁入口の鉄扉も通路も狭く、基本的に2人並んでは歩けない幅だ。城壁の上を横伝いに歩けるだけだと思ってたら、要所要所にある塔にも登れる。塔への階段はステップの幅も狭く15cmくらいしかなく、掴まるとかえって危険そうな貧弱な手すりが申し訳程度についている。今は私の近くには誰もいないけど、この幅じゃすれ違うのも大変だよね。ピークシーズンにはどのくらい人がいるのかな?

城壁入口までは急な坂道をえっちらおっちら。聖ユーリの塔が遥か下に見えるほど高く登ってくる

城壁中ほどからのアーチ越しの眺望。こういうトンネル構図は個人的にはとっても好き

城壁の一番高い見張り台のてっぺんからの眺望。海と空の青さは脳内で補完する必要があるけれど、この気持ちよさと美しさは素晴らしい! こうして遠目で見ると、確かにサン・マルコ寺院の鐘楼とよく似てるかも

遠望すると灰色の海も、すぐ真上からだとこんなに綺麗に澄んだ海水なのだとわかる

民家の煙突の上にはいくつも鳥の巣があるようだ。足元の緑地を見下ろすと、お散歩中のわんこたち

城壁途中の塔はいくつかあって、見る方向が異なるので眺望も微妙に違ってくる。当たり前なんだけど、聖ユーリ教会の鐘楼のある俯瞰光景は鐘楼の上からでは見られなかったわけで。一番美しい高さと角度を求めて、狭い階段を上ったり下りたり。ピランが三角形の爪形にアドリア海に突き出した町なのだというのがさらによくわかる。三角形の先端には灯台を伴った小さな教会が見え、そこを境目にして左側はピラン湾、右側がトリエステ湾。連なる海岸線の先はクロアチア、反対方向はイタリア。天気がよければトリエステの町もうっすら見えるとのことだけど、今日はどんより煙っている。

灰色の空と海ではあるけれど、この眺めのもとで風に吹かれているのはとても気持ちよかった。目の前を鋭角的に舞っているのはツバメたち、時折カモメが海面を滑るように過ぎていく。夕暮れ近くの鳥たちのさえずりが響き、そこに教会の鐘の音が重なる。ああ、やっぱりここまで登って来た甲斐あった。それから、雨もあがっててよかった。足元濡れてたらめちゃくちゃ怖いと思うもん。
ここは超絶夕景ポイントでもあるけれど、日没はまだ2時間半も先だし、どのみち今日は無理でしょ。ああ、アドリア海に沈む夕陽と茜色に染まる町、見たかったなぁ……

アドリア海に咲いた大輪の塩の花

城壁の上でのんびり過ごした30分近くの間、他の観光客とは3組くらいしか会わなかった。登りは心臓破りだった急坂を転げるようにおりてきた。 鐘楼の上から見下ろした楕円形のタルティーニエフ広場に再び立ち、周囲をぐるりと見渡してみる。さっきは宿にチェックイン前で荷物持ってたからね、ささっとしか見てなかったから。ここが小型船舶のドックだった頃はヴェネツィア共和国支配の時代で、下水道整備のために埋め立てられて広場になったのは19世紀の終わり頃とか。現在まわりを囲んでいる建物はその時に新しく建てられたものだけど、15世紀当時の姿をそのまま残した建物が一軒だけある。それほど大きな建物ではないけれど、ヴェネツィアン・ゴシック様式の装飾が施された窓がレースのように繊細で美しい。

このヴェネチアン・ハウスと呼ばれている建物の1階に塩の専門店が入っている。ピランのすぐ近くにはセチョヴリエ塩田 Secovljske Soline があり、伝統的製法で塩が作られている。私は岩塩の辛さは今ひとつ得意でなくて、やっぱり海の塩の味が好み。シチリアの塩も美味しいけど、去年クロアチアのストン産の塩を買ってみて、アドリア海の塩の美味しさにハマったのよね。ピランの塩《Piranske Soline》はかつてはハプスブルク家にも献上されていて、機械を一切使わない手法はユネスコの無形文化遺産に登録されているほど。アドリア海の海水と太陽や風によって生まれたミネラルたっぷりで純度の高い真っ白な塩だ。特にフラワーソルト(塩の花)といわれる塩の結晶が大人気とか。

>> 《Piranske Soline》の製法は1200年も守られている。ペトラというピラン海域海底の堆積物を塩田に敷きつめ、石のローラーで固めながら3年〜8年かけて塩床を作る。そこに海水を引き込んで、天日と風のみで乾燥させる。7〜8月の一番暑い数週間のみ短時間で結晶になったものがフラワーソルトで、風が強過ぎたり雨が降ると消えてしまう。手作業で拾わないと壊れてしまう。釜茹ですることで生じてしまう苦みがなく、辛くもありながら旨味や甘さすら感じる塩がこうしてできる

さして広くない店内には塩アイテム商品がずら〜り。フラワーソルトはお土産用の可愛い小瓶入りのもの、麻袋入りのものは125gから1kgまで何段階かある。ほとんど業務用のような5kgの大袋も。紙筒入りのテーブルソルトや、ハーブソルト、肉や魚介と合わせた塩ペーストの瓶詰め、ドレッシングなどなど。塩入りのリキュールやプラリネ、塩キャンディや塩チョコレートとお酒やお菓子類も。塩チョコレートは板チョコの大きいのと小さいの、一口サイズに個別包装したものを袋詰め箱詰めと、目的別にバリエーションがあった。食品以外にもバスソルトやボディローションやクリームや石鹸などのバス用品、お洒落なソルトミルやスプーンなどのキッチングッズもある。とにかく、塩塩塩。

雨のあがったタルティーニエフ広場。楕円形の広場を美しいパステル調の建物がぐるりと囲んでいる

ふんだんに盛られピラン塩のディスプレイ。舐めてみると、すごく辛いけれど後口に甘さを感じるとても美味しい塩だった

たぶん滞在中には見ることの叶わないコバルトブルーの海や日没の風景──宿の近くにあったアトリエで絵はがきを入手した

お土産用に麻袋入りのフラワーソルトと塩チョコレートを5個ずつ購入。合計€28

店内のお客は私しかいなくてゆっくり見せてもらいながら、買い物をすませた。《Piranske Soline》はスロヴェニア以外では何故か日本にだけ販売代理店がある。だからフラワーソルトも塩チョコレートも日本で入手可能なんだけど、同じものを同じ数買うと12000円を超えちゃうのよねー!

この後ピラン旧市街を少し徘徊しようと思っていたけど、受け取った紙袋があんまりにも重いのでいったん部屋に戻ることにした。部屋まで戻ったら、どうせ綺麗な夕景は期待出来ないんだしと気持ちが萎えてしまい、そのまま小一時間ゴロゴロ。ゴロゴロしていたおかげで、聖ユーリ教会の鐘は15分刻みで律儀に鳴らされること、正時の鐘はとても長いということがわかった。でも夜中はさすがに鳴らさないよね。夜は何時までかな? 朝は何時からかな?

この旅初めてのシーフードディナーを満喫

20時少し前に夕食に出た。半島部分の旧市街に足を踏み入れるのは明日ということにして、バスターミナル方向に歩き、マリーナに面した《Pirat》というレストランに。わかりやすい場所でそこそこ席数があって、ガイドブックにも必ず載ってるし、団体ツアーも使うようだし、TripAdviser の評価も高く……と観光客御用達の店ではあるようだけど、ちゃんと美味しくて値段も手頃らしい。まあ、選んでおいて間違いのない店選なんだと思う。海に来たんだからシーフード食べたいな〜♥

席に案内され、いわゆる数ヶ国語のグランドメニューの他に写真入りの別冊子も渡された。英語、日本語、中国語、韓国語が列記してあるので、アジア人が来たら持ってくるメニューなんだろう。アジア人用メニューだけ値段をボッているということはないけど、ページ数が少ない上に写真まで入っているので明らかに品数が少ない。代表的なものを抜粋してあるんだろうな。抜粋してない方に美味しそうなものがあったら悔しいので、両方を突き合わせてじっくりとオーダーを検討する。
今日はシーフードと決めているので白ワインを1/4カラフェでもらい、つまみに地元産オリーブも頼む。このオリーブは黒寄りの深緑色で細長くてあまり肉厚でもなくて、見た目は今ひとつなんだけど結構美味しい。軽い酸味があり、あまり油が強くないのでいっぱい食べても重くない。これはアジア人向け抜粋メニューにはなかったので、やっぱり突き合わせておいて正解だったわ(^^)v

ほくそ笑みながらオリーブをぱくぱく食べていると、魚介のパスタが運ばれてきた。この店の看板メニューで、味だけでなくボリュームたっぷりというのも人気の理由だけど、シェアすることの出来ないおひとりさまの場合は量はネックになる。ハーフポーションに出来ないか尋ねたけど断られてしまったのよね。でも魚介なら頑張れるんじゃないかと思って注文してみたのだ!
「どすん」と鍋ごと置かれたパスタはすごくすごーく美味しそうなビジュアルをしている。結構いけそう。ひとつ問題なのは、サービスのパンが美味しかったので待ってる間に食べちゃって、そこそこお腹が満たされつつあるってこと。

地元産のオリーブをつまみに地元の白ワインちびちび。イタリアやスペインに比べてサッパリ軽いオリーブなのでスイスイいける。サービスのパンは軽くトーストしてオレガノ振ってあって、これも美味しい

魚介のパスタは鍋ごと登場。殻の硬い海老、殻の柔らかい海老、帆立、ムール貝、アサリ、たこ……たっぷり。完食はさすがに無理だったけど、95%までは頑張ったよ!

メニューには「シーフード・スパゲッティ」と書いてあったけど、麺はイタリアのスパゲッティーニとは似ても似つかないものだった。私はパスタの茹で加減のうまさでイタリアに準じているのは日本だと思ってるので、果たしてどんなものが出てくるか心配だったけど。絶妙アルデンテとは言い難いけど許せる硬さだった。細うどんくらいの太さで、手打ちで包丁で切ったような角形で、ちょっとボソボソしている。茹で過ぎなのに硬くて粉っぽい。ハッキリ言ってパスタそのものの食感は今ひとつだけど、染み込んでいる魚介の出汁のおかげで、美味しさ150%増しになっている。とにかく魚介類は先に平らげ、パスタも意外に食べられそうと思っていたら、急に苦しくなってギブアップ。でも、残したのはほんのちょっとよ。私は「オーダーしたものは残さない、残したとしても20%まで」が信条なので。
これだけ食べて支払いは€21.80、シーフードたっぷりだったことを考えればかなりお安い金額。うん、満足だわ。

今日の行程は、前半イタリア、後半スロヴェニア。移動があったり、カフェでのまったりタイムが長かったり、雨で閉じ込められてたりしてたので、本日の歩数は14068歩。旅の2日め、3日めと飛ばしてきたので、数日はゆっくりめにいこうと思う。悪天候も続きそうだしねぇ……。早めの22時に就寝。




PREV

TOP

NEXT

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送