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背中の修正手術を決めるまで

2015年2月16日。
乳頭乳輪再建からちょうど1年め、M病院の形成外科を受診した。
S先生は相変わらず「ああ、いい感じだね。うーん、いいねえ!」と自画自賛。はい、とてもよく出来ているのは私もちゃんとわかってる、わかってるんです。目下の悩みはせっかく作ってもらった乳首が潰れてしまうことだ。私の乳首は大きさも高さもない方だから、特に。それを切々と訴えてみる。
「これは皮膚を切り起こして作ったんだよね。うーん、やっぱりねえ、反対側のを持ってこないとねえ、潰れやすいよねえ」やっぱり仕方ないのかな……。

とりあえず魚の目パッドの親玉のような穴あきスポンジで保護していれば乳頭の形状は保たれる。ところが私はパッドについている接着剤にかぶれるので、粘着面にガーゼを貼り、サージカルテープでバッテンで固定しなくてはならない。この見てくれでは、いつまでたっても “怪我人” みたいで嫌なのだ。だけど、いいかげんもう定着したかと思ってむき出しで下着をつけていると、やっぱり潰れてしまう。
何かいい方法はないかと考えた末、ブラの補正用の小さいパッドに穴をあけて糸でかがって自作を試みた。これなら着替えの時にスッとブラに差しこんでいても傍目に見て違和感がないのだが、ブラにはさんだだけでは動いているうちに微妙にズレてしまい、乳頭が曲がってしまう。なかなかうまくいかないなあ……。肌側にテープ留めするのは嫌なので、ブラ内側に両面テープで貼りつけておくことにした。

まあ、乳頭の潰れはそのうち最善策を見つけるとして。
次なるテーマは「背中の傷痕を綺麗に」である。皮膚が壊死してカサブタになって剥がして植皮して……それでもザックリえぐれた傷痕は、赤黒く表面がボコボコになっていた。2年以上も毎日毎日ヒルドイドクリームを執念とともに塗り込め続けたことにより、だいぶ赤黒さが薄くなり、周辺組織もしっかりしてえぐれも盛り上がってきて小さくなってはきた。それでもまだ鶏卵大のサイズに凹んでボコボコしている。傷の部分が癒着してしまっているので、身体を捻るたびに引きつるのも堪えがたい。とにかく普通の人から見て尋常ではない傷痕なのだ。

乳房再建が終わってから温泉にも数回は行ってはみたけれど、出来るだけ鄙びた宿を選び、他人とバッティッグしないよう時間差で入浴した。週3で通うスポーツジムでも更衣室のすみっこでコソコソ着替えている。身体を洗うのはシャワーブースの中だけで洗い場や浴槽は使わない、サウナにもバスタオルを巻いて入る。それでもうっかり背中を見られてしまった時には、決まってみんな「見ちゃってごめんなさい」みたいな顔をして目を伏せる。こちらも「怖いモン見せちゃってごめんなさい」みたいにうつむくしかない。そんなのはもう嫌なのだ。そんな思いをしないために頑張って再建したのに!

背中に長々とした縫い目が残るのは構わない。見られたって構わない。だってそれは私が治療を頑張ってきた闘いの証拠なのだ。自分自身の勲章だとすら思っている。でも、この傷はないよ。
「今さらその歳で。胸を取り戻すために、そんなすごい傷をつけちゃって。バカみたい」そんなふうに思われているように感じてしまうのだ。もし私が健康で乳房を喪うことがなかったら、きっと心の奥底ではそう思ってしまいそう。

この傷が背中に残ったままでは私の心の中では再建は永久に完結しない。

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